こんにちは、院長の宮脇大です。
「会社からSASの検査を受けてこいと言われたんですけど・・どこに行けばいいですか?」
こういったご相談が、職業ドライバーの方からも増えています。
トラックの運転手さん、タクシードライバーさん、バスの乗務員さん。こうした職業運転者の方にとって、睡眠時無呼吸症候群(SAS)は「自分の健康問題」であると同時に、「仕事や乗客の安全に直結する問題」でもあります。
今日は、職業ドライバーの方にぜひ知っておいていただきたいSASのこと、そして「もし診断されたら仕事はどうなるの?」という不安にもお答えしてみますね。
職業ドライバーは「SASになりやすい」職種
まず、なぜドライバーにSASが多いのか、お話しします。
SASの主なリスク要因は、肥満・不規則な生活・慢性的な疲労です。
職業ドライバーの方は、まさにこのリスクが重なりやすい環境にあるんです。
- 長時間の座位作業で運動不足になりやすい
- 深夜・早朝勤務など不規則な勤務時間
- コンビニ食・外食が多く、食生活が乱れやすい
- 休憩時間が限られるため、慢性疲労が蓄積しやすい
日本の男性トラック運転者の約7〜10%に中等度以上の睡眠呼吸障害があるという報告があります。これは一般人口と比べてもかなり高い割合です。
「いびきをかいても、ぐっすり寝ているから大丈夫だろう」と思っていませんか??
SASは、本人が気づかないまま夜中に何度も呼吸が止まる病気です。熟睡できていないため、翌日の日中に強烈な眠気が来る・・これが事故につながるんです。
SASドライバーの交通事故リスクは「7倍」という報告も
研究によると、SASを持つドライバーが起こす交通事故リスクは、健常者の2〜7倍にのぼるとされています。
日本では、運転者の眠気が原因と考えられる事故は、全交通事故の10〜30%を占めるというデータもあります。
特に記憶に新しいのが、2022年8月に名古屋高速で発生したバス事故です。乗客を含む9名が死傷するという大惨事でした。この事故について国の事故調査委員会は2025年3月に、「運転手がSASである可能性が高いにもかかわらず、事業者が適切な対処をしていなかったことが事故の原因」と結論づけました。
これは極端な例ではありません。
眠気を感じながら「今日は大丈夫だろう」と運転を続けた結果、一瞬意識を失って事故になる・・・SASが未治療のまま職業ドライバーを続けることの怖さを、改めて感じてほしいんです。
国土交通省も「対策マニュアル」を整備している
こうした事故を受けて、国土交通省はドライバーのSAS対策を強化しています。
主なポイントをまとめます:
SASスクリーニング検査は「推奨」されている
国土交通省は「自動車運送事業者における睡眠時無呼吸症候群対策マニュアル」を作成し、事業者(会社)がドライバーにSASスクリーニング検査を受けさせることを推奨しています(令和7年7月改訂版)。
「会社から検査しろと言われた」という方が増えているのは、まさにこういう背景があるんです。
健康起因事故の報告義務が強化された
2022年4月からは、SASが疑われる居眠り・漫然運転による事故は「健康起因事故」として報告する義務が生まれました。さらに2025年4月からは、事故前後のSASスクリーニング検査の受診状況まで報告が必要になりました。
会社としても、ドライバーのSAS管理から目を背けられない時代になっています。
会社には「安全運転できない状態での運転防止義務」がある
バス・タクシー事業者は道路交通法、トラック事業者は貨物自動車運送事業法により、疾病によって安全運転ができないドライバーを運転させないようにする義務が課されています。
つまり、会社がSASを把握していながら放置して事故が起きた場合、会社も責任を問われるということです。
SASと診断されたら、仕事はどうなる?
「検査を受けて、もしSASと診断されたら・・仕事を続けられるの?」
これが、職業ドライバーの方が最も心配されることだと思います。
結論から言います。治療をきちんと受ければ、多くの場合、仕事を続けることができます。
道路交通法では、「重度の眠気の症状を呈する睡眠障害」が運転業務に適さないとされています。具体的には、AHI(無呼吸低呼吸指数)が30以上の重症SASで、かつ治療を受けていない状態が問題になります。
CPAP療法(マスクを装着して空気を送り込む治療)でしっかり治療していれば、眠気も改善し、運転業務に戻れるケースがほとんどです。
怖いのは「診断を受けること」ではなく、「診断されずに眠気のまま運転し続けること」なんです。
Doctor’s Fitness 診療所では — 忙しいドライバーの方にも対応できます
当院では、SASの検査から診断まで、全国どこからでも、平日を休まずにオンラインで完結できます。
職業ドライバーの方は、日中の空き時間が少なく、「病院に行く時間が取れない」という方も多いですよね??
検査・診断までの流れ
- LINEで無料相談(「会社から検査しろと言われました」から大丈夫)
- オンライン初診(保険適用 / スマホで受診可能)
- 簡易検査キット(アプノモニター)がご自宅に届く — 1晩装着して返送するだけ
- 結果説明もオンライン
病院の予約をとって、時間を作って、休んで行く・・という必要がありません。移動の空き時間や休日を使ってスマホで診療できますので、ぜひ活用してください。
CPAP適用になった場合
簡易検査の結果、CPAP療法が必要となった場合は、最初の2回は対面診療をお願いしています(場所は当院のある新大阪駅徒歩1分になります)。
3回目以降は、状態が安定していれば月1回のオンライン診療に切り替えることが可能です。最新のCPAP機器は毎日の使用データがクラウドで医師と共有されるため、遠隔でも精度の高い診察ができる仕組みになっています。
「会社から言われたから」ではなく、「自分のために」
会社からSAS検査を勧められたとき、「面倒だな・・」「もし引っかかったら仕事どうなるんだ・・」と感じる方もいると思います。
でも、視点を変えてほしいんです。
SASを放置して眠い状態で運転を続けるのは、自分だけでなく、乗せているお客さん・道路を走る人たち全員を危険にさらすことでもあります。
そして、きちんと治療を受けた多くの患者さんから「治療後は日中の眠気がなくなって、仕事がずいぶん楽になった」という声をいただいています。
仕事と命を守るために、一歩踏み出してみてください。
「まずどんな検査なの?」という質問だけでも、LINEからお気軽にどうぞ。
まとめ
- 職業ドライバーはSASの高リスク職種(不規則な生活・肥満・慢性疲労)
- SASドライバーの交通事故リスクは健常者の2〜7倍という報告がある
- 国土交通省はSASスクリーニング検査を推奨、会社には安全管理義務がある
- AHI 30以上の重症SAS(未治療)は運転業務に適さない可能性あり
- 治療を受ければ多くの場合、運転業務を続けられる
- 当院は全国オンライン対応で、忙しいドライバーの方も受診しやすい
検査の仕組みについてはいびきや日中の眠気が気になる方へ — 自宅でできるSAS(睡眠時無呼吸症候群)の検査、まずはここからもあわせてご覧ください。
それでは、また!次回は「女性のSAS — 更年期以降に増えるいびきと無呼吸」についてお話しする予定です。女性のSASは見逃されやすい特徴があるので、ぜひご覧ください。
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